※ 7月28日版を公開しました knoa.hatenablog.com
今回から、水曜深夜に厚労省のアドバイザリーボードの資料として、または木曜午後に都のモニタリング会議の資料として、繁華街の人流データが公開されることを頼りに、木曜に更新することにします。
前回の予測
前回7月13日の5週予測のうち、1週目の週平均は予測15060人→現実16216人となりました。
予測日 | -7/04 | -7/11 | -7/18 |
---|---|---|---|
7/06 | 7000 | 18569 | |
7/13 | 15060 | ||
現実 | 3380 | 8054 | 16216 |
今回の予測
前回の予測と大きな差はありませんが、少しだけピークが低くなりました。今週は3連休の影響もあってブレるかもしれませんが、ピークは7月末から8月上旬、週平均で3万1000人、1日単位のピークで3万8000人くらいと見ています。
(追記) 前回との少しの差は、主に4回目接種が加速化していることによります。感染拡大を受けて加速化するのは当然予想できることなので、本来は予測に織り込んでおくべきなのでしょうが、手がかりとすべき指標が乏しくて思案しています。接種の予約状況などが公開されていればいいのですが(笑)。
人流も感染拡大に伴って減っていますが、こちらはもともと織り込み済みです。
ただし、ついに検査の逼迫が報道されるようになりました。7月21日現在での検査数は、少なくとも今年初めに比べれば順調に伸びているように見えますが、頭打ちの懸念は常につきまといます。
入院数も3000を超えて、これまでデルタでも年初のオミクロンでも医療崩壊が報道された、4000床の壁に近づいています。デルタ時と違って、いま医療崩壊を引き起こすボトルネックとなっているのは、重症数よりも入院数です。
予測の条件など
前回と同様です。
他の予測など
今週は7月19日(火)に4つ公開されていました。(敬称略)
(7月22日更新: 東京大学 仲田泰祐 氏による予測を追加。7月19日が公開日となっていますが、手続き上のミスなのか、資料の表紙には7月14日の日付があり、掲載は7月21日だったと思われます)
(7月27日更新: 名古屋工業大学 平田晃正 氏による予測を追加。7月19日が公開日となっていますが、掲載は7月21日だったと思われます。気付くのが遅れました)
※ 特に断りがない限り、感染者数はいずれも7日平均なので、祝日などによるブレがなければ感染ピークの1日単位の最大値はその1.2倍くらいになることが多いです。
社会の空気感・人・移動の基本モデルに基づく感染状況の理解と予測 #5 (慶應義塾大学 栗原聡)
東京都は8月中旬にピークで24万人(楽観)~8月下旬時点でまだピークでなく54万人(悲観)BA5を踏まえたパラメタ変更で、 全国的に更なる感染爆発か?? (東京大学 大澤幸生)
前回(7月05日) 東京都は7月中旬にピークで3000人(楽観)~7月下旬にピークで8000人(悲観)
今回(7月19日) 東京都は8月下旬にピークで30万人(楽観)~8月上旬にピークで70万人(悲観)オミクロン株の新規陽性者推定(東京都) #10 (筑波大学 倉橋節也)
前回(7月05日) 東京都は8月1日時点でまだピークでなく4000人(楽観)~6000人(悲観)
今回(7月19日) 東京都は8月中旬にピークで2万6000人(楽観)~8月29日時点でまだピークでなく4万6000人(悲観)
※人流が現状維持なら8月29日時点で27万人を超えていくという悲観的な推定もあるが、あくまで警鐘目的と思われるBA.5および対策緩和の影響#2(暫定版) (創価大学 畝見達夫)
東京都は7月下旬にピークで2万3000人第7波におけるコロナ対策の選択肢 (東京大学 仲田泰祐)
(※7月27日修正: リンクが正しく張られていなかったのを修正しました)
東京都は8月上旬にピークで2万5000人(楽観)~8月中旬にピークで6万7000人(悲観)
※感染規模を「第6波の2倍」と仮定した上で、まん防の有無や効果など、様々な条件の組み合わせで多くの感染推移を提示しているBA.5系統による陽性者数等のプロジェクション (名古屋工業大学 平田晃正)
(7月31日修正: 7月19日版における推定グラフ中の2つの破線を「楽観」と「悲観」と捉えていましたが、正しくは実線の7日平均に対して1日単位のばらつき範囲を示したものだったので修正しました)
前回(7月11日) 東京都は7月下旬にピークで1万3000人(楽観)~1万8000人(悲観)
前回(7月19日) 東京都は7月下旬にピークで2万0000人
あとがき
BA.5の感染力、重症や死者数、ワクチンの追加接種などの考察や、詳しい予測の条件などは、7月6日版の記事に書いています。
ここに載せていないものも含む各種グラフは、毎日更新しています。